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悪友と2人、今度は水の中を走りながら弟の元へと戻る。浮かんだり泳いでいるうちは感じない抵抗力が、体中に押し寄せる。つくづく不思議だな、水って。
さすがは命の源。(てな事を先生が言ってた気がするよ)
ボクたちが近づくと弟が泳いで迎えにきた。まだ未成熟な泳ぎ方で犬かきというかカエルみたいというか。よし、午後からはボクが直々に泳ぎを教えてやる事にしよう。それまでは三人で水遊びだ。
ボク達だけじゃなく、弟とも遊んでやらないと。うーん、ボクって本当に良い兄だ。ボクと悪友ってば生まれる家を間違えたんじゃないだろうか?なんてね。
ひとしきり遊んでオジサンオバサンの元へ戻ると、空腹になったボクたちをフランクフルトと焼そばが待っていた。どうして夜店や出店の食べ物って食欲を増幅するのだろう?
明らかに母さんの作る焼きそばやレストランで食べるものの方がおいしいはずなのに。
オバサンにくっついていった弟をよそに、ボクと悪友はオジサンの持つ焼そばにくぎ付けだ。うぅ、おいしそう。。。
遠慮なくオジサンの手から焼そばを奪い取る悪友。
やれやれなんて思いながらフランクフルトにかぶりつく。
止まらない。止まりたくない。なんて具合に一気に食べ切っちゃった。さて、焼そば焼そば♪
…瞬く間にお昼を済ませ、しばらくの休憩後、再びプールに戻る事にした。エネルギーを回復した悪友はヤル気満々だ。弟は午前中で遊び疲れたのか、オバサンの膝に眠ってしまった。
せっかく素晴らしいコーチングを発揮しようと思ってたのに残念。まあ起きてくればその時だ。
悪友と2人だったので今度は深い方のプールに向かった。本当は中学生以上しか入っちゃダメなんだけど、ボクも悪友も五年生にしては大きい方だし、再来年には間違いなく中学生になるんだから大丈夫だろう。
そんな負い目もあり、今度は二人とも大人しく入水した。横目で監視員のお兄さんを覗き見るが、全然気にしていないようだ。大丈夫。大丈夫。ってか深っ!
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