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「…以上で、終わりにします。お疲れ様でした。」
結局、二時間もかかったな。
時間かかったなぁ。
早く図書室行かなきゃ。
配られた資料を片付けながらふとみると、隣では、資料を片付け終わった山崎くんが、手に本を持って椅子から立ち上がる所だった。
あれ?
手に持ってる本の背表示に、学校図書の印。
「今から、図書室に返却?
杏待たせてて、私も今から行くんだ。」
山崎くんが立っているので、椅子に座ってる私は自然に上目遣いになる。
「うわ!////」
ほら、また。
視線を外される私。
しかし、「うわ」ってなによ。
そんなに、嫌がんなくたっていいじゃない。
落ち込むなぁ。
「あぁ、ほっほん、返すんだ。
じ、じ、じゃあ、一緒に行こうか。」
顔は向こう側。
山崎くん、無理してんのバレバレだから。
声かけなきゃよかった。
それから二人無言で、図書室まで歩いた。
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