~001~

3/33
前へ
/116ページ
次へ
一部の人間には大変不評なこのランク分けだが、まぁ、真面目に日々を過ごしていれせばFクラス以下に落ちる事はない。 ちなみにCクラスが一般的な人間が持つ召喚獣の平均的なランクだ。 BやAは自他共に認める真面目な人間が該当する。 SやSS、そしてSSSがその上には存在するが、中でもクラスSSSは聖人の生まれ変わりでもなければ該当しないのではないかとさえ言われている。 余談になるがSクラス以上になると、召喚獣の強さはもはや常識を逸脱している。 単体で街の二つくらいなら百を越す召喚獣に守備されていようと壊滅させられるそうだ。 Sクラスより上に振り分けられるような人間が召喚獣を悪用するなどあり得ない話だが、それほどの力を持った召喚獣……いや、自己防衛手段を与えられる人間の価値は、いったいどれほどのものなのか想像もつかない。 とは言うものの、それだけ強力な召喚システムも日常では単なる"娯楽"のように扱われているのが現状だ。 召喚システム……と言うより"召喚獣"が緊急用として徹底させるには些か魅力がありすぎる。 大抵の人間はある種、召喚獣をペットのように扱っていたりするのだ。 「なぁ、明。お前の召喚石はどんな感じだ?」 おそらく自分も召喚獣を溺愛するんだろうな……などと考えていた直井は、名前を呼ばれて現実へと引き戻された。
/116ページ

最初のコメントを投稿しよう!

109人が本棚に入れています
本棚に追加