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しばらく時間が過ぎて。
見覚えのある黒いバイクが目の前に止まる。
先輩のマジェスティだ。
「よ」
先輩がヘルメットを脱ぎながら軽く私に挨拶をする。
「久しぶりです」
「ちょっと大人になったな。なあ遥」
先輩は笑いながら後ろにしがみついていたヘルメットの青年に声をかける。
「…」
無言のままヘルメットを脱いだその下の顔を見て、私はなんだかほっとする。
「久しぶり。安藤くん」
「…久しぶり」
高校の時と全く変わらない、いつもの安藤くんがそこにいた。
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