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「で、どこにいきたいのかな?蓮」
先輩の言葉に、僕はしばらくうーんと考える。
「遊園地」
ぼそりと呟いた僕に、先輩と遥さんは同時に顔を見合わせる。
「え?」
「遊園地に、ゴーです。僕先輩とメリーゴーランドのりたーい♪」
僕は笑顔を浮かべながら、先輩の腕にすがり付く。
「男三人で…遊園地」
遥さんが僕らに聞こえないようにこっそり言う。
「聞こえてますよ。遥さん。
だっていい天気だし、外で遊ぶのがいちばーん。
はいはい。早速行きましょ行きましょ」
僕はもう片方の手で遥さんの腕をつかまえる。
「あ、両手にはなー」
「…花じゃないだろ」
やや呆れた様子の遥さんを尻目に、僕はウキウキしながら二人にしがみついた。
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