番外編「佳奈」

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とりあえず私は今までの経緯を先輩にすべて話す。 『ふーん、ストーカー』 先輩の一言に、後ろにいたのだろうか。安藤くんの『え?』という短い声が聞こえた。 『つまり、誰かに付きまとわれて大変困ってるって訳だな』 先輩は大変だうんうん、とわざとらしく私に言う。 「あの、誰かというか先輩専門の」 『大変だなー。困ったなー。夜道歩けないなー』 …なんだか、先輩の口調がだんだんわざとらしくなっている。 『とりあえず待ち合わせしようか?話を聞きたいし。なあ遥』 『な、なんで僕にふるんですかっ』 携帯ごしに安藤くんの慌てたような声が大きく響いた。
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