始まり

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よくわからないまま俺達は空港に来ていた 今はとにかく湊を…… 冴は魂が抜けた人みたいになっていた 俺達DAHLIAのドラムは 湊しかいないんだ 上手い下手は関係ない DAHLIAは家族みたいなものだから、湊以外は考えられないんだ 「楓、私も仕事を片付けたらすぐに向かいます…楓、大丈夫ですか?」 「あっ……」 「貴方はDAHLIAのリーダーなんですよ?しっかりしなさい!」 そうだった 俺がしっかりしなくちゃ 「ありがとう和海、大丈夫だよ」 「はい」 「ほら、みんなも行くよ」 「いや、楓……まだ3時間以上あるから」 「あっ………」 そうだった ちゃんと用意をすればよかったのにそのまま来ちゃったからロス行きの搭乗までまだ3時間近くあった 「コーヒーでも」 「うん、ほら冴!」 無理矢理立たせて歩かせた 「和海、大変!」 「まさかチケットを?」 「違う、ここコーヒーしかない」 「ぶはっ!相変わらずだよな~」 「葵、うるさいよ?」 「楓、プリンが」 「食べる!」 「クスッ」 「冴はブラックの砂糖入り?」 「おぃおぃ楓……それって意味ないから」 「じ、冗談だよ」 冴にコーヒーを渡しながら砂糖を隠した 「ほら、少し食べて飲まないと体が持たないよ」 「ああ」 「それに和海が湊の居場所を見つけてくれたんだし」 「………でも、俺達が簡単に入れそうな会社じゃなさそうだな」 「大丈夫!いざとなったら……」 「楓、私が行くまで大人しく待っていて下さいね」 「うん」 バレてたらしい…… 「今日の会議が終わったらすぐに向かいますから」 「うん」 こうして俺達は和海よりも一足先にロスに向かう事になったんだ 心? んと、心は突然のDAHLIA無期限活動停止にblogが炎上したらしい がんばれ~! 「みんな、必ずまたDAHLIAを復活させるからね」 「当たり前だろ」 「もちろん」 「みんな……ありがとう」 「やだな、当たり前だろ?湊はDAHLIAのドラムなんだからさ」 こうして俺達は再結成を誓い、日本を飛び立った
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