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皆の元気のよい返事に満足そうに頷く千夏さん。一呼吸おいてから話を始めた。
「はい皆さん元気でなによりです。さて、いきなりですが今日はとても大切な発表があります。」
ざわ…ざわ…ざわ…
大切な発表と聞いて体育館内はお互い話の内容を予想しあったり、それに便乗して関係のない話をしだしたりして騒がしくなる。千夏さんが大切な発表をするという事はある女の子に関係している…それが理由だ。
「皆さん静粛にお願いします」
千夏さんの一声で元の静寂に戻る。もうこの学校の式等の行事は千夏さんが進行を勤めたらいいと思う。
「発表といっても私が話していいような事ではありません。これは本人のプライベートに関するとても重要な事なのです」
「「「「うおおぉぉぉぉぉぉ!!」」」」
本人ご登場と知って騒ぎ始める生徒達。まあ全員とまではいかないものの、全校生徒の7割ぐらいが騒ぎ出してるかな。
普通ならありえない事だけど…
千夏さんは興奮した皆が少し落ち着くのを待ち、それから壇上から降りていった。
そして、入れ代わるように1人の女生徒が壇上に上がる。
腰の辺りまである、黒真珠のような黒い髪。
美少女とも美女とも言える顔。
少し高めの身長に豊かすぎる2つのか…ゲフン……
この学校のアイドルにしてその美しさから全国に名前が知られている美少女―
姫崎玲奈
その人だ。
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