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ご本人登場で会場のテンションが臨界点に達した。今日の気温、さらに体育館という通気性が最悪クラスの場所とあってどっと汗が噴出す。マジで勘弁して欲しい。
「姫崎様ァーーッ!」
「大好きですぅぅーー!」
「素晴らしい…」
「うぅ…長かった……夏休みがこんなに長いなんて…何度枕を濡らしたことか…」
「あれ?…胸でかくなった…?」
「な、なんだt」
「「「「うるさい!」」」」
「「すみません…」」
「美しい…」
「「「「愛してるよー!」」」」
普通ならこんな事卒業式に突如有名なバンドが来たとかでしかないような光景だけどこの学校の場合いつもの…いや、玲奈が絡む何らかの行事の際にはよく見られる光景だ。
そんな声援に対して玲奈 あ、姫崎様は笑顔で応えながらマイクの前へと立った。
ざわっ…――
先程まで騒がしかった体育館内が静かになる。相変わらずこの謎の連帯感にはびっくりさせられる。玲奈絡みの事以外ではほとんど起こらないのが残念だ。
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