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「そういえばさ…あいつ………美紀子は今何してるんだろな…」
体育館に移動中ふとカズが思い出したようにそんなことを呟いた。
「美紀子か…」
「……………」
カズの口から出た名前…
それは行方不明になったかつての友の名前だった。
立花美紀子
カズと同じ俺の悪友であり、変態だった男…
決して悪い奴じゃなくていざという時は頼りになる?奴だった。でも変態で…それこそカズを軽く凌駕するほどの変態だった。
俺達4人はいつも一緒で…共に笑いあっていた…
しかし―
夏休みの時に旅行に行った海で美紀子は消息を絶った。
警察が必死に捜索してくれたけど…美紀子が見つかる事はなかった…
美紀子の両親は
「あん?あんな奴いない方がいいわ!毎日毎日女をたぶらかせてるもんだから苦情という苦情がわんさか…
あーあ!どこかで朽ち果てくれてればいいのに!」
と、悲しんで…悲しんで?うん、悲しんでいた。
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