第3章~6月9日はパチュリーの日…だと…?~

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琴とヴィは雑談に花咲かせていたが僕が駆け寄ったのを察知すると、黒髪三つ編みの死神はそれを中断して振り向いた。 「ういwwww傷太wwwwゲーセンはどこにあるんだぃ?wwwww教えてくれないとwwwww2chにwwwwwおまいのwwww顔写真wwwww散布してやるおwwww」 「ああもう…もうすぐ着きますから辛抱してください。ほら琴もなんか言ってやって下さいよ」 「そうだよ、ヴィちゃん。楽しみは最後にとっておくのがいいんだよ~デザートみたいなものだよ~きっとおいしいよ~」 ちょっと違う気がするが、楽しそうなので突っ込まないでおこう。 ヴィは琴と顔を合わせると二人でニヒッと笑ってずんずん大股でアーケードを闊歩し始めた。 そうなると再び阿部が隣にくる訳で。 「やらない」 「あっヴィ、琴、待ってくださいよ~。そんな早足で歩くと他の人の迷惑になりますよ!」 「…やれやれ、まったくの恥ずかしがり屋さんだぜ。焦らすなんて嬉しいことしてくれるじゃないの」 僕は阿部の台詞を聞かなかったことにして、背中が小さくなりつつある女子二人組を追いかけた。
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