第2章~歪みねぇなーウホウホパラダイスー~

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勢いよく教室のドアが開き衝撃音を発生させる。それにしても開け方が激しすぎだ。 新入生達は担任の登場に体を少し強張らせ、机に座って話していた幾人かは即座に会話を停止させる。 「あー、皆おはよう」 まず目についたのは長く少しカールがかった黒い髪、入って来たのは女性用のスーツがぴったりと似合っている女性教師だった。 彼女はコツコツとヒール音を立てながら漆黒の体を教壇と黒板の間にもっていく。 彼女はそこに立つと教師をぐるっと見渡し掛けている赤い眼鏡をくいっと直した。 「あーっと、空いている机が三つもあるな。初日から休むか遅刻とは度胸のある奴らだ」 そう言うと生徒達を少し上を向いて見下ろした。そこから放たれる威圧感。生徒達はより一層体を強張らせた。 整った美しい顔をしているものの一見してクラス全員が 「あ、この人たぶんSな人だぁ」 と思ったことだろう。 彼女は黒板のチョーク入れから白の真新しいチョークを取り出し緑がかった黒板にさらさらと名前を書き初めた。 チョークが黒板をリズム的に打つ音が止まる。 そこにはこう書いてある。 1-3 担任 立花 姉伍(タチバナ アネゴ) クラス全員が思った。「ああ、そうだろうなぁ」 と。
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