第3章~6月9日はパチュリーの日…だと…?~

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「重いです…」 目をこすりながら僕に乗っかるブレザー姿の死神を非難する。 だがヴィはどこ吹く風という様子でバリバリと目玉焼きオン・ザ・パンを噛み燕下していく。 まあそのたびに僕に粉がかかるんだな、これが。あ、黄身が。 「ふぅ…wwwウッウッーウマウマwwwwwwwwあwwwこの状況で賢者モードはマズイおwwwwカッとなって(ry」 僕は朝からかしましいヴィの口を右手で塞ぎ左手で無理矢理彼女の体を押す。 左手が好を奏して僕とヴィの体と体にできた隙間から転がり、脱出した。 「あぁんwwwいけずぅ~wwwww」 頼むから朝からそのテンションはやめてくれ。 こんなヴィの朝からのハイテンションを受け止めることなんて出来ないので心の中で毒づくだけにしておく。 僕は充電器をつけっぱなしにしていた携帯を手に取り時間を確認した。 7時か。 これならゆっくりと準備が出来る。高校二日目も遅刻は絶対に避けたい。 あのドS女教師はヴィと琴と僕をマークしているはずだし、なにより昨日の恐怖感が僕を急かす。 一度身震いしてからベットを見ると、ヴィはさっそくノートパソコンを開いてニタニタしている。 「フヒヒwwwやっぱニコ動タグは"病院が逃げろ"だなwww動画がシュールかつ気が狂ってやがるwwwwヤバスwwwwwww秀逸すぐるwwwwんwww?うはwwwwこの動画普通削除だろwwwwwwwwwあ…釣りかよ」 僕は黙って扉を閉めた。
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