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「遅い。お前ら遅刻一分前だ」
「すまんき、すまんき、武市せんせぇwwwwちょwwwww龍馬伝wwww」
「はい…すいません立花先生」
教室前へ戻ると激突音を聞き付けた立花先生が廊下で仁王立ちをしておりヴィを引きずりながら戻った僕らを叱責した。
相変わらずヴィはバカにした調子で謝っている。
前回の反省をまったくしてないな。
しかしそんなヴィを立花先生は全く相手にせず僕へ向き直り、教師とは思えない歴戦の兵士のような目をして僕を見つめた。
殺気が、殺気が怖いです先生。
「岡本、お前の家の居候ははっきり言ってク…いや手の非常にかかる生徒だ。まったく迷惑なのをうちのクラスに入れてくれたな。だがク…手のかかる生徒でも矯正する者がそばにいればどうにかなる」
さっきクズって言いかけたよな、クって言って途中から直したよな。
すると先生は身を乗り出して僕に顔をぐいっと近づけ、赤いメガネを外してかなりの盛り上がりがある胸ポケットにしまった。
さっきは顔が1メートル程離れていたのでなんとか震えは抑えられたが今度は3センチ程の超至近距離だ。
ヤバイ、気絶しそう。
「そこで岡本、お前にはヴィ=パーの<矯正役>になってもらいたい。いや、しろ」
「ひゃいっ…はい」
あまりの震えのため噛んでしまった。
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