§24 Whose will his will be straightening?

2/19
14232人が本棚に入れています
本棚に追加
/628ページ
──目を逸らしてはいけないと思った それは、この人の容姿がとかではなく 真剣な眼差しが気になったから 寂しそうな表情が気になったから 何に対して"ありがとう"と言われたのか気になったから 「あの子、思ったより元気そうで良かったわ」 イアンディール教官はやわらかく笑いながら無意識に顎をさする。 ラウドは頬杖をつきながら無言でジッと彼を見つめた。 「ラウド君ってさ、リーちゃんの恋人?」 "リーちゃん"。 きっとフィリアの事だろう。 「…いや、違うよ。今のところはな」 「イヤーン、って事はいずれそうなるかもっていう意味?うらやましいわぁ」 両手を頬に当てて顔を赤らめた教官。 敬語はもう使わず、素のまま。 しかしながら、彼女がいないのをいい事にラウドは言いたい放題だ。 しかし、今のところは全くの脈なし。 どうも悩みどころである。 「ねぇ、リーちゃんとの出会いってどんな感じ?どうやって知り合ったの?もしや、ラウド君って軍人?」 身を乗り出して鼻息荒く訊いてくるイアンディール教官に、ラウドは若干引きながらも「いや」と答える。 .
/628ページ

最初のコメントを投稿しよう!