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世界地図を覗くと、この世界は一際目立つ大きな大陸が三つある。
その大陸のうちの一つに、ヴィルガイア王国はほぼ全域近く領土を置いている。
平たく言えば、三つの大陸のうち一つはヴィルガイア王国がまるまる使っている状態なのである。
王都・スティークルはどちらかと言えば中心よりも左寄りにあり、地図で見るとさほど広い町ではない。
ラウド、フィリア、ルースは王都を離れ、ヴィルガイア王国の中でも指折りの大きさを誇る町へと来ていた。
町──ベルン。
人々はこの町をこう呼ぶ…
"緑の海に浮かぶ島"──と。
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賑やかな町並みは、国内有数の武具産業と野菜産業のおかげ。
あちらこちらに武具屋やレプリカを売る玩具屋、鍛冶屋、、
喫茶店やら八百屋、レストランが広がる。
その町中の一つの野外、屋内、両式の喫茶店の野外席に見るからに不機嫌そうな少年と、面倒くさそうに頬杖をつく少女と、奇妙な赤い猫がいた。
「…いい加減、機嫌直したら?」
少女──フィリアは呆れ気味に少年…ラウドに話し掛ける。
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