§45 Happiness of name of freedom -last part-

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       † 「──意外と、そんなでもありませんでしたね」 闘技場に冷ややかな声が放たれた。 紅い髪の少年…男装中のフィリアは息をつき、倒れている六人の男達を眺める。 その隣では銀髪の背の高い男、ルヴィが寂しそうに地面を見つめていた。 「…こんなものだったのか。こんな…」 此方も呆気ない出来事だった。 キングランクなど、ルヴィが本気を出せばほんの数回の瞬きで倒れてしまった。 そこに深紅の弾丸が加われば、六人の相手をするなど他愛ない。 弱い…弱過ぎた──。 ルヴィは今まで反乱しなかった事に後悔していた。 こんなにも簡単に終わるなど、考えた事もない。 「…どうしたものか。勝ったのに、勝った気分などしない」 ルヴィは槍をアクセサリー──ピンキーリングに戻し、会場を見渡した。 一つしか無い入り口に群がる観客達。 悲鳴をあげ、怒声をあげ、我先に、我先に。 見ているだけで腹が立つ。 今にでも噛み付いてしまいたい。 そんな想いをルヴィは必死に抑えていた。 そんな彼を横目にし、ため息をつくフィリア。 .
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