§46 The cogwheel has not engaged yet

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       † 「…なーんでこんな事になってるのかしら?」 怪訝を通り越し、もはや呆れ口調のハスキー気味の声が静かに口から漏れた。 フィリアとベルナの女性二人組。 彼女らは何故か若者向けの仕立て屋に来ていた。 勿論、ベルナは連れて来られただけ。 おまけに今は情けなく両手を横に上げ、ジッとしている状態だった。 ベルナはもう一度、、 「…なーんであたしがこんな事してんだか」 と、誰に聞かせる訳でもなく呟いた。 すると、真っ先にその言葉に反応した者が。 「お気に召しませんか?」 「やはりこちらの方が…」 そう声を掛けてきたのは仕立て屋の店員の女性二人。 「や、そういう訳じゃなくてねぇ。ただ、こう綺麗な服ってのはやっぱあたしには似合わないなーって…」 「滅相もございません!こんなにも綺麗な髪や引き締まったお身体!大変美しい!」 「わたくし達がしっかりと仕立てますのでご安心を!」 そう──只今ベルナは仕立て屋にて、何故か服を仕立ててもらっていた。 しかし、どうもこう人に身の回りを世話されるのは馴れない。 その為、ため息が出た。 .
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