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怪訝そうに首を傾げるルースにラウドは思わず頭を押さえた。
ムッと目を三角にするルース。
今にも言い合いが始まりそうな雰囲気にフィリアはさりげなく仲裁を入れた。
「これからセントラル図書館に情報収集しに行くんですよ」
その言葉にルースはふとフィリアに視線を戻す。
「せんとらる図書館?」
「発音悪ぃな」と、ボソリと嫌味を呟くラウドなどルースは最早無視。
フィリアは苦笑して話を続けた。
「この町にはフォースが管理する大きな図書館があるんです。外部からの情報が無い代わりに、内部から流出する情報も少ないんですよ。だから、この町にしかない資料や文献が数多くあるんです。それで、以前……」
急にピタリと口が止まったフィリア。
すると、、
「アイルだアイル。アイザック=ウィーバル。いい加減覚えろ」
ラウドは口横に手を添えたのにもかかわらず、通常声量で助け船を渡した。
フィリアは気まずそうに空笑いすると、話を再開。
「あーっと、そのアイルさんが探してるっていうデイティープレシャスについての情報や、破壊の魔法についての文献があるかと思って」
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