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『…という訳で、私は間違ってない』
うんうんと頷く。ちなみに周りには人はいない。まあ来る時間がいつも早いから、大概人を見かけないんだな、これが。
『つかオープンになったら、逆に引くっしょ』
私のオープンはムチャクチャメチャクチャ。
きっと今の印象なんて遥か彼方に行ってしまう。
まあ、私の本性は漫画や小説大好きな少女。ネクラはそう簡単に外れない。
──?
『あれ?今自分で矛盾な発言したぞ?』
うーんと考えるが、すぐに辞めた。
星羅はよく矛盾を言うため、今更直そうとは思わない。
慣れてしまった。
『んん。でも、友達1人も出来ないのは悲しいかな』
やっぱ他クラスでもいいから作ろうと決意すると、カバー付きの本を開いた。
そういや、中学時代の事を話してなかったね。
はっきり言って、覚えてないんだ、あんまし。
小学校時代は遊んでたのを前半まで覚えてる。後半はやっぱりあんまり覚えてない。
そんな私の曖昧な記憶に、友人と呼べる人間は数人しかいない。
殆ど違う高校に行ったけどね。
でも、毎日毎日つるんでたヤツはいた。
確か──花咲墨華。あ、読みは、はなさきすみか。
純粋すぎて天然の女。
そいつといたけど、高校は離れてしまった。
『…はあ、眼鏡やだ』
そう言って、ビンぞこ眼鏡を押し上げる。伊達なのだが、何故かある時からするようになった。
その境目すら覚えていない私は、精神科に行った方がいいのだろうか。
目までかかった前髪もいつからかし始めた。
『ん…でも辞められない』
この外見が虐めの原因になっていようとも、改善する気はサラサラありませんよ、私(笑)
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