白-シロ-

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こいつらが、俺たちの今の希望だ。 ……それから、ササルにはやって欲しい事がある。 俺の金庫の中に、この手紙のほかにも色々入ってただろ? これは… 一週間後、お前が私立甘蜜(カンミツ)学園高等部に入学する為に必要な物だ。 ここは、俺が昔通ってた学園でな…一応、顔がきいて、奨学生って事で学費免除にして貰って、勝手に入学手続きをしておいた。 【knight-ナイト-】といつ戦闘になるかは分からないけれど… 多分、お前が入学する前に事は起こると思う。 これを読んでるって事はそうだよな…? 正直、俺たちは相手に色々と知られ過ぎていた。 ――…この学園は、俺が通っていた学園であると同時に、唯たちが通う学園でもある。 あ、唯はお前と同学年だぞ。 海斗と満潮はお前の一個上――…って、知ってるよな? 流石に、年知らなかった、なんて言ったらあいつら泣くぞ。 この学園には、【白-シロ-】のメンバーがほとんど居た。 だから、もしも情報を手に入れられたとしたら、この学園内ってのが一番有力だと俺は思っている。 【knight-ナイト-】の鴉か、黒猫か、キングか… もしくはこの三人全員か、奴らの仲間か… ――…【knight-ナイト-】に関係がある誰かが、この学園に居る事は間違いない。 そいつを見つけ出して欲しい。 そして、そいつを見つけ出したら――…きっと、その先に【白-シロ-】が居る。 あいつらに、その情報を渡してやって欲しい。 とは言っても、その情報を渡す連中がな…何せ、少し癖が強い連中だから、気をつけろよ? 特に最後の奴は、見境ねぇから。 あと、お前の面倒は一応両親と話つけてきた。 何だかんだで、俺の両親もササルの事心配してたしな。 反抗的な息子よりも、可愛い従兄弟の方が良いんだとよ。
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