白-シロ-

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+.。.:*・゚☆.。.:*・゚+ コツコツと足音が近づいてくる。 その音を片耳で聞きながら、俺は拳を握り締めた。 ――…もう、逃げる事は叶わない。 それを知っているのか、俺の近くに居た奴の体が震えていた。 「……大丈夫か?」 「っあ、はい!!」 「……大丈夫だ。お前を酷い目には合わせたりはしねぇよ。」 「――…武さん…。」 今、俺に出来る事は、守る事。 顔が割れている連中は、ここで逃げ出したら、後々の制裁の方が恐ろしい事は、分かりきっていた。 だからこそ、…俺はササル以外の連中をここに残す選択を取った。 「武。相手とここの距離……ゼロ。」 「…。」 「この扉の前に奴らが居る。」 「良い度胸だ。」 唯の緊迫した言葉に答えて、俺は【白-シロ-】の奴らを勇気付けるように、口端をクイッ、っと上げた。 出来る限りの事をやろうか。 俺が、出来る限りの方法で……俺についてきてくれた、こいつらを守ってやる。 「…全員、生き抜け。」 「ああ。」 「もちろんですよ。」 「はいは~い。」 隣に立っている三人が答える。 良い返事だ。 ――…そう、勝てるだけ勝て。 そして、生き抜け。
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