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あいつが、唯たちを傷つけ続けて…
そして今日、あいつは【白-シロ-】を潰す為に乗り込んできた。
あいつが…俺が大切にしようと思い始めていた全てを、壊していった。
「ゆる、さ…ねぇ…。」
真っ白な髪が数本抜けて床に散らばっていた。
それだけ、俺は錯乱していたらしい。
もっとも、今も錯乱状態なんだけど。
「ゆるさねぇ!!……絶対、絶対に探し出してやる。」
あの、不敵な笑みを浮かべるあいつを。
…予感があった。
あいつは、きっと武が居る学園に居るって。
そして、そいつはきっと――…俺をおびき寄せようとして待っているって。
確信ではない。
でも、奇妙にはっきりとした予感だった。
先刻叩き付けた、武の手紙を引き寄せて、俺はそれを握り締める。
光一、雅幸、紅蓮。
こいつらが来る前に……俺は決着をつけてやる。
最も、俺の力は【knight-ナイト-】の連中には全く通じないだろうけど…
それでも、…この怒りは鎮めようが無かった。
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