プロローグ

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桜の花が満開になり、それが散りはじめたころ、文月学園は始業式を終えた。 そして、次の日。クラス振り分け発表の日。 明久「あ~、今日から受験生か~…」 登校中に、一人の男が呟く。 吉井明久。 二年生の時に、バカの代名詞である《観察処分者》にされてしまったバカ。 雄二「お前に受験なんて似合わねーな」 後ろから野太い声が聞こえた。 坂本雄二。 赤いたてがみと筋肉質な体つきの、元・二年Fクラス代表。 明「雄二ひどいじゃないか、それじゃ僕が全く勉強してないみたいじゃないか!」 雄「まぁそう怒るな、事実だろうが」 ごもっとも、全くやってない 明「けど今回の振り分け試験はDクラスは絶対行けるよ!」 雄「そうか、お前はDクラスか、じゃあな明久。今回は別のクラスだ」 明「えっ、まさか雄二、AかBクラスぐらい!?」 雄「さぁな?」 余裕を持って返事してくる。 そうとう自信があるようだ。 そうこうしている間に、僕らは文月学園の正門に到着した。 正門には去年すごく世話になった、西村先生―もとい、鉄人がいた。
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