ハジマリ

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「そんな事よりメシにするか」 「うん」 ユカが応える。 「俺はそんな事扱いかよ~」 ヒロキがまた泣きまねした。 「ごちそうさまでした」 三人の声が重なる。 「相変わらずユカちゃんのゴハンはうまいなぁ~」 ヒロキが腹を摩りながら話す。 「よかった~、お兄ちゃんもおいしかった?」 「あぁ、ユカの作るゴハンはおいしいよ」 「えへへ~よかったぁ~」 ユカが照れながら食卓を片付ける。 「それでヒロキはなんの用なんだ?」 「ん?あぁ、ちょっと外行かないか?」 「……あぁ。」 ユカに外出する事を告げて、ヒロキと外に出る。 「仕事の話しがあるんだ、ユウキも一緒にどうだ?」 「どんな内容なんだ?」 「よくわかんねーけど隣街の研究施設の仕事らしーんだけど…」 「大丈夫かよ?」 「多分…、でも金はかなりいいぜ!それに上手くいけば火星にも移住できるらしいし!」 「火星にっ!」 火星への移住は今はほとんど行われておらず、移住にはコネが必要だった。
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