天体観測

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肩にかついだ大げさな荷物の中には、遙か彼方を見渡す銀色の望遠鏡。 手の届かないものに憧れ、誰も知らないことを知りたい。 そんな年頃だった。 着いたのは町を見下ろす丘の上。 広く葉を広げた一本の巨木だけがそこにはある。 見上げると満天の光。 雨は降りそうにない。 僕が着いてから2分ほどして、君が丘を登って来た。
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