第2章

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その場で話がバタバタと決まる。入院は今週の土曜日・・・そんなに早く? なんだか他人事みてーだな。全然実感がわかねーよ。 話を決めおわり、カルテや書類を受け取り家に戻って、部屋にこもった。 どれだけぼんやりしていたか・・・ 不意に、メールの着信・・・ [お仕事忙しいのかな?] 撫子・・・ 俺は、なるべく普通に返事をした。 午前中の出来事を伝えるにはまだ頭の整理がつかなかった。 [お休みなら会いに来れば良かったのに(笑)] 冗談めかして言った撫子の言葉に、なんだか目頭が熱くなった。 * シャワーを浴びて夕飯を食べてからアパートに戻った。 ビールを飲んでも一向に酔いは回らなかった。 深夜、俺は携帯を開き撫子にメールを書いた。 [実は今日・・撫子がメールを読む頃には昨日か。 病院に行ってきたんだ。 夏に健康診断した結果、精密検査受けろって言われて。 その結果聞いて来た。 俺さ。癌なんだって。 全然元気だから、実感無いけど、今週末に入院する。 ごめんな。 撫子にアタックしてる場合じゃなくなっちまった。 明日から仕事の引き継ぎとか、入院手続きとかでバタバタすると思う。] 送信して、ブログもUPした。 簡単に、 病気になったから、治療してきます!まだまだやりたい事沢山あるし負けていられないからな! とだけ・・・
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