第2章

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翌日から、恐ろしく忙しかった。半年前までの自分のルートは後輩に指導済みだったけれど、それ以外にも引き継ぎがあり、もちろん上司にも入院を説明して・・・・ 友達には一切告げず・・・とはいえ、数週間後に呼ばれていた後輩の結婚式には欠席の旨を告げたのだが・・・ 撫子は朝のメールと夕方お疲れさまのメールを寄越したきりだったが、俺を好きだと言った女性は、ひっきりなしにメールを寄越していた。 ブログにも俺を励まし支える!と、張り切った記事をあげていた。 実感は無いものの、思考は微妙に麻痺している状態。 愛だの恋だの押し付けるのはやめてくれ! ありがたさよりもちょっと迷惑にすら感じていた。 [悪いけど。 なんと言われても貴女に頼るつもりはない。 そっとして置いてくれないか?] なるべく角の立たないように送ったメールにも、全然意図を感じて貰えず、とうとう俺はメールの着信を拒否登録した。 ゆっくり自分の気持ちを整理する暇すらなかったのだから・・・ 撫子は、誰が俺に言い寄っていたか気づき、密かに気に病んでいたようだった。 後になって落ち着いてから、さらっとその事に触れていた。
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