第4章

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「兄貴・・・」 「なんだ?」 「撫子のメールも着信出来ないようにしてくれないか?」 「えっ?良いのか?」 兄貴はかなり驚いていた。 「良いんだ。もう自分で対応出来ないし、撫子なら解ってくれるだろうから・・・」 「わかった。良いんだな?」 「ああ。頼むよ・・・」 俺は静かに目を閉じた。 兄貴は、携帯を操作し、着信出来ないようにしてくれた。 サヨナラ。撫子。今までホントにありがとな。 愛してるよ・・・・ *** 俺はその後2週間程入院した後退院し、家に戻った。 勿論治った訳ではない。 もう、治療をする事を止めたのだ。 残りの日々、兄貴にずっと休んで貰う訳にもいかず、母が付き添うのも、完全看護の病院では無理があったのだ。 何より、一人で遠い病院にいるのは虚しすぎたのだ。 無事に暮れを迎え、正月になった。 毎年甥っ子達にお年玉をあげていたが、今年は無理だった。とりあえずお節料理を囲み、しばしの団らんを楽しんだ。 そして3が日を無事に過ごした後、俺の病状は急変した。
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