エピローグ

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3ヶ月後。 撫子は思いがけない状況でジンタのその後を知ることになった。 ジンタと知り合ったブログサイトとは違うサイトで、県内の同年代の女性と知り合った。 色々話しているうちに恋の話になり [撫子さんって、メールだけのやり取りで恋出来ると思います? アタシはいつも側に居てくれなきゃダメな方だし・・・遠距離なんて考えられないf^_^; 何より、側にいて欲しくてやっと一緒になれたから、他の人に興味無いんだけどね(笑) 実は、アタシの旦那様の同僚の弟さんが、病気で亡くなったんですけど、ブログで知り合った女性と恋愛関係になったみたいで。 逢った事もなかったみたいだけど・・・ 最後の方は携帯打てなくて、お兄さんが変わりに打ち込んであげてたみたいだったけど、履歴はズラッとその彼女の名前だけが並んでたんですって! 私たちの仲間内では、そんな純愛ホントにあるんだね・・・彼はよほど彼女の事好きだったんだね・・・って伝説になってるんですよ!] あまりにも似すぎている状況。数少ないジンタの情報を伝えると、やはり本人の話だった。 その彼女の話によると、撫子が胸騒ぎがした次の日、ジンタは旅立って行ったのだと言う。 [なんか、怖いけど、ジンタに導かれた気がする。そう言えば、撫子さんとメールし始めたのジンタの立ち日だ・・・] 撫子は思った。 あの胸騒ぎはやっぱりジンタが自分を呼んでいたんだ。 3ヶ月経って、私の心が落ち着いたのを見計らって、ジンタが彼女と私を繋げたのだろうと。 そして、確信した。 彼女の語る彼の人となりから、交わしたメールに書かれた言葉は、嘘偽り無くそのままの彼だったのだ・・・繋がっていた半年は紛れもなく真っ直ぐに、こちらに顔を向けている月と相違なかったのだ・・・と。 [完]
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