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自分が知らなかったブログってやつに足を踏み入れて、かれこれ4ヵ月程過ぎた頃、彼女・・・撫子の恋も終わろうとしていた。
[逢えば優しいけど、メールを返してくれないのが悲しい・・・
こんな儚い関係で、逢った時の短い時間が全てなんて、切なすぎる・・・・
私がしたいのは言葉を交わすこと・・・]
そんな切ない女心を、なんで奴はわかってやらないんだ?
時間を見つけ出しては会いに行く健気な撫子が可哀想だった。
変わりに抱き締めに行きたいって思っても、距離が邪魔をした。
俺は自由だから、仕事が終わった後車を走らせるのは可能だ。撫子に逢えるなら、寝不足なんてなんのその・・・だが。撫子が俺を必要としている訳はない。
万が一必要としているとしても、彼女が深夜家を出る事は不可能なのだから。
そんなある日、俺と撫子はサイトメールを交わしていた。比較的時間に余裕があったその日、やっと思いきって言えた。
[サイトメール面倒だから、アドレス交換しない?]
俺らしくもない。半年近く想い続けて、ようやくアドレス交換なんてな。
何はともあれ、俺は撫子とメル友になった。
ガキみたいに心が弾んでた。
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