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夜中になった頃だろうか。
体が暖かくなり、頭がフワァーとしてきた。
もう寝る。誰でもあるこの幸せを邪魔したのがあの音。
ドンッ、ドンッ、ドンッ!
いい加減腹が立つ。
私は仕返しのつもりで布団の中で踵(かかと)を、思い切り床へと振り落とした。
ドンドンッ!
下も負けじと何度も床を突き上げる。
何度かやり取りを続けた後、音と振動が突然止み、その後は妙な静寂に包まれた。
そんな小さな戦争が暫く続いた。
よく考えてみたら、私達がうるさいので、あんな嫌がらせをしているのでは?
と思い、その晩は本当に気を配った生活をした。
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