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「なんで、いきなりこんな目にあわないといけないんだよ」
少年は、あきれながらそうぼやく。
「ごめんなさーい、大丈夫やった?」
田舎を思わせる方言で少女は少年に話しかける。
「大丈夫な訳あるかー!第一目をつぶって運転するなー!」
少年は、そう叫ぶ。
そんな少年の怒りを無視して少女は笑う。
「でも、道の真ん中なんか歩いているあんたも悪いとばい?」
そんなことをいいながら少女は手を差し出す。
少女の言ったことを理解できないがとりあえずといった感じでその手を握る。
その手に少女はもう一つの手を重ねると引っ張り出す。
のだが……。
ばしゃーん
「なんで、ひっぱるあんたまで落ちてんだよ」
少女は、少年を引っ張りきれず自分まで田んぼに落ちてしまう。
「あちゃー、ミスっちゃった」
そういって少女は舌を出し自分の頭をこつんと殴る。
「笑ってる場合かー!」
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