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そういうと少年は自分だけでも田んぼから出ようとする。
しかし、なかなか出られない。
田んぼは思ったよりも動きずらいようだ。
「誰かまっとった方がいいよ~」
少女はそう言ってまわりをみる。
「誰も来そうにないね」
そう付け足して相変わらず笑っている。
きっと少女にとってはこんなことは日常茶飯事なのだろう。
「ふー、それにしても目をつぶって運転ってのはおかしいだろ」
諦めた少年は少女に向かっていう。
「だって、昨日乗れるようになったばかりなんだもん」
少女は、口を尖らして反抗する。
「どうせやっと乗れるようになったから調子のって飛ばしてたって感じか」
少年は、少女の行動を予想する。
「よくわかったね、そうなんよ」
少女は、あっさりそういってのける。
少年は、そんな少女を呆れた目で見つめると出る行為を再確認する。
「どうしたん?」
そんな少年の行動に疑問を感じた少女は尋ねる。
「お前と一緒にいても時間の無駄な気がしたから自力で出るんだよ」
少年はそう言って下半身に力を入れる。
しかし、今さっきよりぴくりとも動かない。
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