Vol.3

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トイレが近くなるに連れて、臭いも酷くなる。 どんどん臭ってくる。 後数メートル程まで来た時、私達の鼻は麻痺していた。 後に残るのは好奇心。 あの中に一体何があるのか? 当初の目的すら忘れて、無心に足を進める。 トイレの直ぐそこまで来た。 中々覗き込む決心がつかない。 里田も同じ気持ちだったようで、トイレの横の壁をジッと見ているだけであった。 いったい中は何がどうなっているのか? そっと中を覗き込む。 下には汚物が散乱していた。 『うわっ』 二人はそのままのけ反り、顔を歪ませた。 臭うはずである。 臭いの原因が解った。
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