Vol.3

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それだけで十分だと思ったのだが、里田はまだ好奇心一杯の目をしている。 私は十分。 早くこの場所を離れたかった。 里田がまた顔を覗かせた。 『…………』 しばらくの沈黙。 とは言っても、1~2秒程だったかも知れない。 しかし、私達の時間はかなり永く感じた。 里田が突然、腰を抜かした。 鳴咽しながら地を這って私のもとまで来た。 『やばいって。マジでやばい。』 何が何なのか解らないまま私もトイレをそっと覗き込んだ。 死体。 こんなホラー映画じみた事があるのだろうか?
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