Vol.3

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こぶへいが復帰したのは3日後だった。 あれだけ怒られたはずなのに、今はこぶへいを虐めの対象とするようになった。 こぶへいがいつも立っている場所に 『鼻血の場所』 とチョークで書かれている。 足で擦る様に消して、そのまま出席を取り始めた。 大声で話したり、弁当をたべたり、兎に角こぶへいに対して無視が始まった。 里田は相変わらず登校はしているが、寝ている。 ある生徒がこぶへいに紙クズを投げた。 こぶへいも、一教師である前に一人の人間である。 感情が表になってもしかたが無いであろう。 『やめろ!いい加減にしろお前等!!』 一瞬怯んだ生徒を横目に里田が一言声を出した。
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