Vol.3

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里田は違った。 今まで一度も無断欠席をした事の無かったのに、ホームルームがある日は欠席をしていた。 教師達に首謀者だと、周りに「みせしめ」と言わんばかりに攻め立てていたからだ。 私は里田の事が心配になり、初めての無断欠席をして里田宅へと足を運ばせた。 ピンポーン チャイムを鳴らすと無愛想な声で里田が返事をする。 私だと伝えると、鍵を開け少しの隙間から顔を覗かせた。 家にこもっていては体も怠くなるだろうと、学校近くにある大きな公園へと向かった。 そこには人工ではあるが、小さな滝と小川があり、その周りを囲む様にして広場がゆうゆうと広がっている。
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