冬の山

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山小屋に入って気付いたが、とてもしっかり作られた山小屋だ。 木造だがとても広く、キッチンとトイレ、真ん中にはストーブがあり、壁際には暖炉まであった。 暖炉で使うマキやストーブで使う灯油、食料も十分に備蓄されている。 これならば吹雪が長引いても、不自由する事なく過ごせる。 小澤が、疲れた体に鞭をうって動きだした。 重い足どりで、よろよろと歩き、ストーブに灯油が入っているのを確認してから、ストーブをつけた。 その暖かい光りに、皆が集まる。 初めての山登りが、まさかこんな事になるとは、私は思っていなかった。 今日山登りに参加をしたのは、私を含めて5人。 私以外は、大学の登山部だ。 今回、何故私が山登りに参加したかと言うと、友人であり、登山部に所属している秋山に誘われたからである。
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