冬の山

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秋山とは、中学からの付き合いだ。高校は別だったが、大学で偶然再会してから親しくしている。 リーダーかくの小澤とは、秋山を通して知り合った。 その他の登山部の2人の安部、羽鳥、とも秋山を通して知り合ったのだ。 登山部の皆は、私と気が合った。登山に興味はなかったが、気の合う皆との旅行気分で参加した。 元々、体力には少し自信があったのだが、雪が積もる山がこれほど歩きにくいとは思わなかった。 備えあればなんとやら、そう言って渡されたリュックも非常に重い。必死に担いできたが、肩が痛くて、もう背負いたくない。 安部がリュックをあさりながら言った。 「体を暖めるのにいい物があるぞ」 そう言って出したのは、酒だった。
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