20歳の自分

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『虚しさの果てに』 オリオンが輝く夜空 白い息の向こうがわ 家を抜け出したあの夜 目的地なんてなかった 歩きたくなった 何処かに行くつもりなんてなかった ただ無性に歩きたかった 澄んだ空気を切り裂くような風が脱け殻になった俺の体の中を駆け抜ける 缶コーヒーから伝わる熱が辛うじて生きてることを教えてくれる 音のない世界 世界で1人になってしまった気分 不意に虚しさが込み上げる アナタの温もりに包まれたい 二人で歩いた寒かった日 あの日もオリオンが綺麗だった もう届かない想いを空に向かって告げる 《好きだ》 この空に乗って伝わってくれ
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