入学式

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「眠たい。」 俺は椎名諒。 今日から高校生になる。 朝の通学路を歩く時間はなぜか一日で1番眠くなる時間だ。 「諒!おはよ!」 後ろから声を掛けられた。アイツだ。 俺は立ち止まり、後ろを振り向いた。 「おはよ。」 俺は低血圧だから朝に弱い。 彼女は倉本優。 俺の彼女。中学3年の冬から付き合っている。 自慢じゃないけどかなりかわいい。 「髪の毛いい色になったじゃん!」 優は俺よりかなり背が低い。 身長は前に聞いたけど忘れた。 優は背伸びしながら俺の染めたての髪を見ている。 「だろ?我ながら上出来に染まったわ!」 俺は自分の茶色い前髪を摘んで髪を見ていた。 昨日コイツと遊んだ後染めたんだ。 さすがに黒髪は嫌だからね。 「中学の時は派手な金髪だったから、大人っぽくなったよ。うんうん。」 優は一人で頷いている。 相変わらずコイツはよく分からん。 元気がいいってことなんだろうけど。 「ほら、遅刻する。さっさと学校行くぞ!」 俺は足早に学校に向かった。優も後ろから早足でついてきた。 そして、なんとか俺たちは遅刻せずに校門をくぐった。
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