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「お前、新入生か?」
俺と優が校門をくぐると、いきなり派手な金髪でリーゼントの男とスキンヘッドをして口、鼻、耳全てに何個もピアスをつけてる男が話しかけて来た。
上級生か。
「そうだけど。」
俺はそっけなく答えた。
俺は年上だからって敬語は使わない。
敬語ってのは本当に尊敬出来る人に使うもんだって思うからだ。
「ちょっとこっち来いや。」
スキンヘッドの男は俺の右の二の腕を掴んでどこかへ連れていこうとしていた。
「優、すぐ行くから先に教室行っててくれ。」
俺は掴まれてない方の手で優の背中を軽く押した。
「う、うん。わかった。」
相変わらず優はこういうことに免疫がない。
いいことだ。
「さぁ、どこに連れていってくれるんだ?」
俺は笑みを浮かべながら二人に聞いた。
「いいから来いや!」
俺は腕を引っ張られながら歩き始めた。
ったく、シワになるだろ!まだ新しいのに!
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