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俺は学校の近くの公園に連れてこられた。
まだ朝早い時間だから他に人はいなかった。
「お前何様のつもりだ?」
二人は俺の腕を離すと、声を荒立てて、俺を睨んで来た。
入学式初日からおもしろい展開になってきた。
「何が?」
俺はまたそっけなく答えた。
「先輩には敬語を使わない。髪を染め、入学式初日から女と登校。舐めてんのか!?」
何が舐めてるかなのかはよく分かんないなぁ。
最初の方はともかく、後の方は関係なくないか?
「別に。あんた達には関係ないだろ?」
俺は少し挑発的な態度で答えてみた。
「いいよ。こいつボコろうぜ!」
「おぅ!」
二人はそう会話すると俺に殴り掛かって来た。
最高の展開だ!
俺はスキンヘッドが繰り出した右の拳を首を傾けて避けるとカウンター気味にスキンヘッドの顔面に拳を叩き込んだ。
何かが潰れた感触がした。
スキンヘッドは鼻から大量の血を流し、その場で座り込んだ。
やべ、やりすぎたかな?
折れたな。
「てんめぇ!!!」
ものすごい怒鳴り声と共に金髪リーゼントが突っ込んで来た。
俺はそいつの頭を両手で掴むと、頭をぐぃっと下に持ってきてそこに膝を合わせた。
嫌な感触第二弾。
コイツも鼻折れたな。
金髪リーゼントもその場で倒れ込んだ。
入学早々はりきりすぎたな。
俺は鼻からだらしなく血を流している二人に笑顔で手を振ると学校へ戻った。
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