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夜蝶会の奴らが動揺していた。
なんとそこには、初代だけではなく、二代目や三代目といった、夜蝶歴代の総長の面々が現れ出した。
「いや~ひっさびさに、暴れたが、俺らもまだ体は錆びちゃねぇわい」
まさか、夜蝶会初代総長が佐々木さんだったとは……
そういや、夜蝶(渚)に送って貰ったとき、やけに詳しかったし、嬉しそうに話してたもんなぁ…
「おい!オッサン!本当に新生夜蝶会を潰したってぇのか?」
吉田は佐々木さんに向かって言った。
すると、佐々木さんはいつもの温厚な目と違い、鋭い眼光で吉田を見据えた。
「…うっ…」
流石の吉田もたじろぐ。
「おめぇが親玉かい……あん時はいい奴だと思ったんだがな…」
あの時?
…あぁ、俺が病院でバイト休むって代わりに頭下げてくれたんだっけな。
「くそぅ、俺が苦労して作った軍隊を!
オッサンが何してくれるんだ!?」
「じゃあかぁしぃ!!」
「くっ…」
…ビリビリ…
佐々木さんが叫ぶ一言で吉田どころか、俺まで気迫に倒れそうになる。
「何情けない事言ってんだ!男なら、体一つでぶつからんか!!
仲間って言うのは軍隊のように使うんとちゃう!?
助け合うんじゃ!
だから先ず先頭の奴が見せなきゃいかん!」
佐々木さん…
「どれ、ここは一つ、俺がその曲がった根性叩き直してやる!」
佐々木さんはそう言いながら、準備運動をし始めた。
「佐々木さん、ちょと待って下さい!」
俺は一歩前に出て、言った。
「吉田とは俺にやらせて下さい!」
そうだろう?
これは俺がシメなきゃいけないんだ。
ダチとして。
「よぅ言った!順ちゃん…気張りな若造!」
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