‡黒と僕とあの子‡

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‡黒と僕とあの子‡

…町ですれ違ったあの子は、凄く綺麗な青い瞳をしていた。 僕は、あの子に『綺麗だね』…と、言った。 ラムネの瓶の底のビー玉みたいで… 本当に綺麗だったんだ。 それから、僕とあの子は… 公園のお砂場に、タンポポの種を植えて遊んだ。 此処を一面タンポポ畑にするんだ。 一面のタンポポ畑を見たら、最近暗い顔をしてる母ちゃんも… 遠くに行ってる父ちゃんも… 喜んでくれる気がした。 でも、母ちゃん達が… あの子とは、遊んじゃ駄目だって…言うんだ。 どうしてだろう?あんなに、綺麗な瞳なのに… …大人はみんな青い瞳が、怖い…らしい。 じぃちゃんも、ばぁちゃんも… でも、僕は… 大人になっても、きっと…怖くは…ならないと、思う。 だって… あの子も、僕の黒い瞳を… 怖がったりした事は、一度もなかったんだ…。image=350185018.jpg
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