第2章

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ぼくはジム戦の前にマダツボミの塔に立ち寄ることにした。 もちろん観光のためじゃない。 ポケモンのレベルアップのためだ。 一番上まで行くと何かもらえるらしいけど、どうせマダツボミストラップとかそんなものだろう。 上の階に進むたび、頭つるつるのお坊さんにバトルを挑まれたがぼくとヒノアラシの敵じゃなかった。 どの人も手持ちはマダツボミばかりだったから、みんな「ひのこ」で黒こげになった。 ぼくがマダツボミの塔を最上階まで駆け上がり、長老に会いに行こうとした時、激しいバトルのために塔が揺れた。 急いで向かうと、そこに≪アイツ≫がいた。 やつは、ぼくに気付くと振り向いて話しかけた。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フン!長老っていうわりには、全然手ごたえなかった・・・・・・当然だな。ポケモンに優しくとか甘いこといってるやつにはオレは負けない。オレが大事にするのは強くて勝てるポケモンだけ。それ以外のポケモンなんかどうでもいいのさ」 あいつはそれだけ言うとぼくに背を向けてどこかに消えた。 あいつが消えたあたりを見ながら、ぼくは思った。 いや、手ごたえがなかったはずない!だってあいつの手持ちはワニノコなんだから!!
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