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老人は 私が泣き止むまで 黙ってそばにいてくれた
ひとしきり泣いてすっきりした私は ようやく老人に話しかけることが出来た
「すいません…いきなり泣き出してしまって…」
「いいんですよ。私には時間はたっぷりありますから。少しは落ち着きましたか?」
老人は ポケットから真っ白なハンカチを出し私の涙を拭ってくれた
なんだか懐かしい気持ちになった
「はい。ありがとうございます。恥ずかしいですね私」
「いいえ…ちっとも恥ずかしくないですよ。」
老人は皺皺の手で 優しく私の頭を撫でた
その手があまりに温かくて…
また涙がこぼれた
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