お持ち帰りされた俺

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 身の上話をしよう。  俺は人間だった。年齢は20歳。職業は猟師だった。  ある日俺は他の猟師と共に山に入った。  遭難した。  一週間山を彷徨った。  食糧が尽きた。  餓えて餓えて餓え切ったところで肉に出会った。  見たこともない。何とも異様な格好の肉だったが、餓えていたのだ。  手早く毛皮を剥いで迷わず食べた。  舌は未知の味を感じたが、脳は食せる所の全てを食べさせた。  無我夢中で食べ、食べ終わると意識は何だか深い処に墜ちていた。  そして目を覚ますと、今も俺の目の前にいる女性、鍵山 雛が目の前にいたのだった。 「まだ腑に落ちないみたいね……。」 「だって雛さんが助けてくれなかったらヤバかったんだろ?」 「ええ。むしろ私が助けてからもヤバかったわ。  助けてから丸2日起きないんだもの。」  得体の知れない肉を食べて案の定気を失った俺を救ってくれたのが、たまたまそこを通りかかった雛さんと言う訳だ。  そして今は流れで彼女の家に厄介になっているのだ。
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