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『ヤバイ!ヤバイ!』
携帯に表示された 時間を気にしながら 全力疾走していると 急に通りから人が出てきた。
『うぎゃ!!!』
ドン!という効果音が聞こえそうなほどの衝撃‥そして その後の尻餅の痛みせいで 涙目になりながら やっとこさ ぶつかった相手を確認する事ができた。
「大丈夫?ゴメン‥僕が周りを気にしてなかったから‥。」
赤みの強いサラサラな短髪に 優しい笑顔の男の子、まるで 物語に出てくる王子様だ。
白雪は 頬を赤く染め ポーッと 彼に魅入っていた。
「あの‥?」
ハッと我に返り 急いで立ち上がると 自分の鞄を拾い 彼に向けて一言。
『危ないじゃない!ちゃ、ちゃんと周りを見なさいよ!今度から気をつけなさい!』
なんて 真っ赤に染まる顔をしかめながら 言うと バッと走り去った。
「え?あれ‥うちの学校の制服‥。」
「ぉう、おはよー!ってなんでお前、こんなとこで突っ立ってんの?」
後ろから やってきた 男子が 王子(仮名)に話しかけた。
「‥いや、なんか面白い子見つけてね‥フフッ。」
「あー!なんかまた面白そうな事企んでんだろ!」
先ほどとはちがう 笑顔を作り 少女が走って行った道を 見遣る。しかし もう少女の 姿はない。
そして 自分の鞄を拾おうとしてよく見ると‥
「これ‥俺のじゃない‥。」
自分のやつには確実についてない りんごをモチーフにしたキャラがくっついた鞄がそこにあった。
「あの‥アマ‥」←
「稜揶、どうした?‥ちょ、お前なにその鞄wwプッww」
そんな 一日の始まり‥←←ぇ
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